鈴ヶ森  品川から六郷へ                            
   品川宿の南品川を後に川﨑へ向かう。品川を出て鮫洲の山内容堂の墓を後に立会川の涙橋を渡る。
するとそこは鈴ヶ森刑場。獄門晒し首、火炙り磔の行われたところで、天一坊や八百屋お七は、ここに消えた。八百屋お七は、西鶴好色五人女巻4「恋草からげし八百屋物語」の題材になり、多くの芝居に登場した。
天和の大火で焼け出されて避難先で出会った庄之介(吉三郎)恋しさに自宅へ放火。それが大火になって火
炙りの刑になったとか。鈴ヶ森の刑場には火炙りの台石が残り、当時は野犬が群れていたという。刑場跡は
筆舌に表しがたい妖気が今なお漂っている。
 吉三郎は島田宿で病死。大井川川越遺跡付近に墓を残す。
 
歩みは祭りの最中だった美原を抜けて第1京浜と合流。さらに変哲もない国道を歩んで平和島から蒲田梅屋
敷跡を抜けていくと、やがて六郷の渡しに行き着く。六郷川とは現多摩川、この川向こうが川崎である。
立合川にかかる浜川橋。別名「涙橋」。裸馬に乗せられた罪人がここを渡ると鈴ヶ森刑場。もう二度と戻っては来ない。密かに見送った親族が涙を流した場所。 
   
 今なお火あぶりの台石が残っている。刑場跡からは筆舌しがたい妖気が漂っている。    左から ・土佐藩山内容堂の墓 ・容堂の正室嶋津常候の墓 ・・鮫津浅間神社神池
美原から梅屋敷、六郷へ 
 
美原はお祭りの最中  明治天皇行幸所蒲田梅屋敷  六郷神社入り口  六郷川 現多摩川